12月6日(土)、音楽学部・音楽文化研究科の第27回定期演奏会が川並香順記念講堂にて開催されました。多くのお客様にもご来場頂き、年末恒例のイベントとして華やかで活気に満ちた演奏会でありました。
第1部の開幕は白石ひよりさん(大学3年)によるホルンの演奏です。定期演奏会で金管楽器の出演は久方ぶりです。サン=サーンスの難曲を力強い音色で表現しました。続いて渡邊友恵さん(大学4年)のマリンバ独奏によるC. ノートン:ノーヴェンバー・イヴニングは技巧的な曲でしたが、特に弱奏でのトレモロが実に幽玄な世界観で観客を魅了しました。続いて作曲を学んでいる鈴木琴葉さん(大学2年)の弦楽四重奏曲「四季」より 第二楽章「夏」が発表されました。弦楽四重奏ですが、チェロは鈴木さんによる電子オルガンで演奏されました。作曲者自身が演奏に参加した経験はこれからの作品制作にもきっと生かされることでしょうし、第三楽章以降の作品の発表なども期待されます。
第1部の後半は電子オルガンです。赤羽志真さん(大学4年)は自作「RISE」を発表しました。映像作品と共に楽しめるような作品で、驚くような転調を取り入れた意欲作でした。続いて刘子博さん(博士前期課程2年)は王子鋆:イリュージョン・クリエイター、達恩漣さん(博士前期課程2年)魯迪欣さん(博士前期課程2年)は趙天一:塬 IIを自身の編曲で演奏しました。博士課程で学ぶ学生の演奏・作品に相応しいクオリティに会場も感嘆の拍手で感動のうちに第1部が終了しました。
第2部は学生と日本を代表するバリトン歌手である青戸知先生による重唱によるオペラ作品で幕を開けます。山本愛音さん(大学1年)歌劇《フィガロの結婚》より、三寺由夏さん(大学2年)歌劇《コジ・ファン・トゥッテ》より。どちらの演目も個性的なキャラクターを演じなければなりません。青戸先生のリードも見事で、学生2名も演じ切り、惜しみない拍手が贈られました。続いて上荒磯佐和さん(博士前期課程2年)G. ヴェルディ:歌劇《イル・トロヴァトーレ》等グランドオペラの傑作を披露し、会場は興奮に包まれました。
演奏会最後のコーナーはピアノの独奏です。安達優月さん(大学1年)J. ブラームス:2 つのラプソディより第1番ロ短調、大橋結さん(大学1年)F. リスト:リゴレット・パラフレーズ、根本瑠菜(大学2年)C. ドビュッシー:水の反映、ロマンティックなワルツ。聖徳大学が誇るスタンウェイ社のフルコンサートのピアノが3人それぞれ全く違う音色で鳴る稀有な時間でした。3人ともに大きな拍手が沸き起こりました。
演奏会の後にはバックステージでお互いの成功をたたえ合う姿が見られました。そして、スタッフとして演奏会を支えた学生も誇らしげでした。ステージの楽器移動や椅子の出し入れ、お客様のご案内、などなど演奏会を支える人々の役割を理解することで音楽家としての成長を感じてもらうことができる貴重な学びの場でもあります。


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12月6日(土)、聖徳大学音楽学部・大学院音楽文化研究科「第27回定期演奏会」を開催いたします
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