鎧禮子先生

鎧 禮子 先生

学科 児童学科

主な担当科目 初等教科研究・理科

勤務期間 1978年~2013

Episode

鎧先生に初めてお目にかかったのは、2006年に小生が聖徳大学に赴任した日のことでした。小生が、緊張しながら、7号館1階の兼任講師室に入りますと、鎧先生がおられました。鎧先生は、「あなたが、新任の宮川さんね。どうぞよろしく」とおっしゃって下さいました。見ず知らずの小生に暖かいお言葉をかけていただいことを、昨日のように思いだします。その一言で、小生ほっといたしました。鎧先生のご専門は、初等教科研究・理科(生物)でシダの研究をされておられたとのことです。植物学の牧野 富太郎博士の東大での恩師である矢田部 良吉教授のご専門もシダ類でした。小生も生物学に大変興味を持っておりましたので、ご縁を感じます。というわけで植物学者の鎧先生は、お忙しいお時間をさいて、学内の花壇やポトスなどの観葉植物に水やりなどこまめに手入れをされておられました。大学がお休みの時も鎧先生の植物のお手入れは、お休みなしでした。

鎧先生は、仲瀬学科長先生の補佐をされておられました。当時は、学科長補佐は、お一人で、さぞかし大変であったと思います。しかしながら鎧先生は、決して、愚痴こぼさずに、黙々と縁の下の力持ちとしてりっぱに仲瀬学科長先生を補佐されておられました。鎧先生は、植物を大切にされる優しい先生でしたが、学生指導や学科内での議論などでは、いつも真っすぐな視線で、きっぱりとご自身の意見を述べられるかっこいい先生でした。また鎧先生は、海外研修指導にも熱心でした。例えば、飛行機の中の洗面所を使うときは、後にお使いになる方が気持ちよく使えるようぬれた水をペーパータオルで拭くようご指導されていました。海外旅行を通じて、人としての守るべきマナーについても丁寧に指導されておられたことを懐かしく思い出します。

(児童学科 教授 宮川 三平)