江指 隆年 先生
学科 人文学部生活文化学科 → 人文学部人間栄養学科
主な担当科目 栄養学
勤務期間 2000年~2010年
- Episode
【初代学部長 江指隆年先生──学びの礎と愛される人柄】
江指先生とは、平成15年より平成22年までご一緒に仕事をさせていただきました。
笑顔とお声が素敵な先生でしたので学生からも大変人気があり、研究室は毎日のように卒論生やその友人たちが在室して、とてもにぎやかな空間でした。そして、食べることが大好きだった先生は、珍しい果物や美味しいお菓子などを見つけると持ってきてくださり、「食の専門家である管理栄養士になるのならば多くの味を知ること、体験することが大切だよ」と言いながら多くの物を江指先生、卒論生と一緒に食べたことがとても印象に残っています。そのため、卒業後も江指先生を訪れる卒論生も多く、子どもが産まれると連れてくる卒業生もおり学生に慕われている先生でした。私が、先生に言われてハッとしたことがありました。それは、「食事は生涯続く事だから、楽しい空間でありワクワクする場所でなければいけないよ」です。ただ空腹を満たすだけが食事ではないことを再確認する言葉であり、今でもこの言葉は授業の時に学生に伝えている大切な言葉です。
栄養学実験をフィールドワークとしている江指先生は、卒業研究で学生と一緒に実験動物のお世話や生化学的実験、データの解析やディスカッションなどをしていました。学生や助手の私にも実験の楽しさやデータの重要性、データ解析の方法など多くのことを教えてくださいました。実験を失敗してしまうこともありましたが、その時には気長に根気よく成功するまで学生と私に付き合ってくださり、よいデータが出るとみんなで喜んだことも多く今でも鮮明に覚えています。
江指先生は、卒業研究で出したデータは、必ず卒論生の名前をいれて学会発表にて報告するため、学生の就職活動の大学時代のエピソードとして大きく貢献してくれました。
私の研究でも実験結果が思うように出ないときには、一緒にデータを評価・検討してくださり、実験操作のミスを発見して指導してくださいました。また、研究に利用できそうな論文を探して他の実験方法を提案してくれ、研究が前進することも多々あり江指先生は研究者としても大変尊敬できる先輩でした。
江指先生と一緒に過ごした時期は7年間と短いですが、私にとってはとても充実した内容の濃い時間を過ごすことができました。江指先生ありがとうございました。
( 人間栄養学科 講師 台蔵 彩子)