野中博史先生

野中 博史 先生

学科 総合文化学科

主な担当科目 メディア論

勤務期間 2008年~2018年

Episode

 野中博史先生はとても明るい性格で、バイタリティーがあります。どのような提案も「ノー」と言わずに「いいですねぇ!」とお引き受けになって、必ず成功させます。

 総合文化学科での様々な取り組みは野中先生のコンピテンシーの高さによって支えられていました。この「コンピテンシー」もキャリアスタディで使用している「気づきノート」も、野中先生によって総合文化学科にもたらされました*。おかげで、学生だけでなく、学科の教員もコンピテンシーが爆上がりしたのです。

 〈COC+〉の事業では、千葉県南房総市と協働して様々なプロジェクトを成功させましたが、学生とともに1泊2日で南房総市を訪れたことも良い思い出です(2018年2月24・25日)。「大学と南房総市による地方創生事業報告会」で野中先生や学生が報告することが表向きのミッションでしたが、宿泊先のホテルの夕飯が食べ放題で海の幸を堪能したこと、夜は卓球をしたり、プリクラを撮ったりしたこと、朝早く起きて南房総の海を眺めに行ったことなどが、報告会以上に心に残っています。ちょうど平昌オリンピックの時期で、南房総のあちこちで菜の花が咲いていて、松戸よりもひと足はやい春を告げていました。

 野中先生は長きにわたり学科長をなさっていたので、激務だったと思うのですが、DTPクリエーション同好会の顧問をお引き受けくださり、私どももインデザインの使い方を教わりました。おかげで学生と一緒に『九十九段』の編集ができるようになり、当時の『九十九段』編集委員会はとても活気がありました。同好会での思い出は、夏休みに香取神宮や筑波山などに出かけたことです。学科の学生とはよくボーリングを楽しみました。短期大学の学科運営は大変だったと思いますが、いつお会いしても朗らかで、楽しい思い出しかありません。

 野中先生は昔、新聞記者をなさっていたので文章作成はお手のもの、報告書などで何度修正が出ても全く苦にならないようで、さっと修正なさいます。私どもは「後でゆっくり……」と多くのことを後回しにしますが、先生は絶対に後回しにはなさいませんでした。その場ですぐに取り組まれたのです。

 野中先生には、雑誌作りの楽しさ、新聞記事の見方や報道のあり方、教員としての使命感、公平・公正であること等々、学生と一緒にたくさんのことを学ばせていただきました。どのような時も相手をラベリングすることなく、フラットに接してくださいました。

 本学をご退職後も、聖徳大学短期大学部国語国文学会やクラス会でお目にかかる機会があり、お元気なお姿を拝見することができるのは嬉しい限りです。年賀状やお便りで趣味の水彩画や俳句、エッセイを拝見し、先生の温かく大らかなお人柄に触れるたびに、今も総合文化学科にいらっしゃるような気がしますし、元気が出ます。

*文部科学省「大学生の就業力育成支援事業」(平成22年)や文部科学省「地(知)の拠点整備事業(COC)」(平成25年)に採択されたのも、文部科学省「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」に参加できたのも(平成27年)、野中先生のお力によるところが大きいです。

( 総合文化学科 教授 正道寺 康子)